レガシィツーリングワゴン(BRG) ロックアップソレノイドバルブの不良で走行中エンジン回転が高い AT OIL TEMP点灯 P2762
レガシィツーリングワゴン(BRG)リニアトロニックを搭載したCVT車。AT OIL TEMPランプやアイサイトなどの警告灯が多数点灯しています。
症状としては、ロックアップに入らないため走行中はエンジン回転数が高めで、パドルシフトのインジケータは「–」表示されることがあったり、「4」までの表示で5速6速に入らない時もあります。
ちなみレヴォーグ、フォレスター、インプレッサ、アウトバック、レガシィなどでも同様の症状が発生しています。(トランスミッション型式: TR580 TR690)

出力されるDTCエラーコードは下記のような物があります。
・P0970 トランスファソレノイド回路/AWDソレノイド(Low)
・P0971 トランスファソレノイド回路/AWDソレノイド(High)
・P0973 プライマリソレノイドA系回路(Low)
・P0974 プライマリソレノイドA系回路(High)
・P0976 プライマリソレノイドB系回路(Low)
・P0977 プライマリソレノイドB系回路(High)
・P2762 ロックアップデューティソレノイド
・P2763 ロックアップデューティソレノイド回路(High)
・P2764 ロックアップデューティソレノイド回路(Low)

スバルソレノイドバルブ系の修理事例集はこちらです。

インプレッサGP7 各種警告の点灯で変速不良 ロックアップソレノイドバルブの故障 P2763 B2801 C0045
フォレスター アウトバック エクシーガ レガシィのCVTソレノイドバルブ故障修理 変速ショックや変速不良も P2762

メーター周りは警告灯でお祭り状態です。
診断機をあてて検査をしてみると、P2762 ロックアップデューティーソレノイドバルブの誤動作が検出されていました。
走行中は変速はするものの、エンジン回転数が高めという事でしたので、おそらくロックアップデューティーソレノイドバルブの故障が考えられます。
こちらは走行中のデータです。アクセルの加減をしてみますが、ロックアップがONになることは無く、OFFのまま。やはりソレノイドバルブの動作不良の可能性が大きいです。もちろん安全確保のためデーター収集は乗車は2名で行っています。
それではバルブボディを下ろしてソレノイドバルブの単体点検を進めてまいります。
ドレンボルトを外してオイルを排出。
抜き取りは終わりましたが内部には残留オイルが残っていますので、こぼさないように慎重に外していきます。
四角い箱のような物がATストレーナーです。
取り外したバルブボディ。

ロックアップデューティーソレノイドバルブの点検。抵抗が通常の値よりもかなり大きめの124Ω。これではソレノイドバルブがまともに動作することはできません。
よって故障判定が出来たところですが、なんとこの部品の単体供給がありません…。通常はCVTコントロールバルブボディごとの交換となって高額修理になってしまいますが、僕はあきらめません!笑。
海外の取引先サプライヤーに確認してみると、優良互換品の提供ができるという事です。今後のことも踏まえて早速10個ほどオーダーをしましたので、同様の故障はすぐにでも対応可能です。
ソレノイドバルブを新品に交換した後は、できる限り汚れを洗い流します。

Oリングを新品に交換。

そこまで目立った汚れはなかったですが、新品のストレーナーを用意しました。
バルブボディを元通り組み付けてストレーナーを取り付けます。

鉄粉吸着用マグネットは飽和状態でした…。
汚れを取り除き、液体ガスケットを塗布して、
規定トルクで締め付けます。

指定フルード・スバルハイトルクを規定量充填します。

油温を計測しながら油量調整。

続いてATの学習作業を診断機で行います。無事に完了。
テスト走行では、スルスルと気持ちよく加速でき、エンジン回転数も下がりロックアップ機能も正常に動作しています。
データーモニターで確認してみてもロックアップ機能はONなっています!
あれだけ賑やかだったメーターの警告灯も全て消えました。
最後にもう一度リフトアップをして各部の点検をして完了です。
ご依頼ありがとうございました。
丁寧な整備を心がけておりますので、ひとつひとつの作業にどうしても時間がかかってしまいます。

急いで作業を行えばヒューマンエラーにもつながりますし、ミスを無くすためにも3日から1週間程度のお時間をいただいております。

どうぞご協力お願いいたします。

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経験豊富な整備士が適切なアドバイスをいたします、遠慮なさらずにお問い合わせください。

参考データ・作業内容

レガシィツーリングワゴン (BRG)
施工時走行距離: 124,000 キロ

<スバルCVT変速/ロックアップソレノイドバルブ不良修理>

・ATオイルパン脱着
・コントロールバルブボディ脱着
・ATストレーナー交換
・ロックアップソレノイドバルブ交換
・ATF 10L

スバル車のオートマチックでお困りでしたらお問い合わせください。
048-798-2922
(受付時間 月~土 9:00~18:00)

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お手元に保険証券をご用意いただき、必ず事前にご相談ください。

この記事を書いている人

オートプラネット篠塚真介

オートプラネット篠塚真介

埼玉にあるオートプラネットで働くメカニック。
日々、大好きな整備や修理に明け暮れていて、とても充実しています。仕入先でみつけた素敵なクルマや整備・修理の内容を、自分のか細い語彙力で紹介していきます。
何ごとにも探求心のある人に憧れる。