ボルボV60のATF圧送交換のご依頼です。
現在、異常は感じられないということですが、新車から5年経過しているためATF交換を希望されて、ご入庫という運びになりました。
この車に搭載されているミッションはアイシン製で8AT。この他に同じようなミッションとして6ATのラインアップもございます。BMW・プジョーやMINIなどにも採用されています。
作業前に走行テストを行い確認します、特に異常は感じられず良好です。車両診断機にてショートテスト、こちらも記録されているエラーはありません。
それでは作業に入ります。
下回りにアクセスしやすようにアンダーカバーの取り外し。
ドレンボルトを緩めフルードを抜き取ります。
あとで比較できるように保存しておきます。
抜き終わりましたらOリングを交換してもとに戻します。
縦型オイルパン。こちらも取り外してできる限り手の届く範囲の清掃を実施します。
オイルパンを外すとバルブボディが見えてきます、写真では分かりづらいですが表面や各部の隙間にかなり鉄粉が付着しているので隅々まで洗浄します。
外したオイルパンです。黒くて見えづらいですが微細な汚れがあります。
どうですか?新品のようにピカピカですよね。
シーリング材を塗布して取付準備ができました。
ゆっくり取付面と合わせて均等にボルトを締付。液体ガスケットの効果時間は数時間かかります。
車種別専用アタッチメントを使用してとルコン太郎と接続します。
1ミリ単位で精巧に作ってあるアタッチメント。これがないと圧送交換ができません。
今回使用するオイルはワコーズのプレミアムスペック。
抜けた分のオイルを充填して圧送交換を開始します。
一定量の圧送交換後に自動的に10分間のクリーニングが始まります。クリーニングが終わり、そしてまた圧送交換をします。これを繰り返しながら出来るだけ新油に近い状態に持って行きます。
最初は真っ黒だったフルードもここまでキレイになれば十分ですね。
温度管理をしながら油量調整をおこないます。
温度が調整範囲内になったらオーバーフロープラグを緩めてフルードを排出。滴下状態になったらOKです。
ガスケットは新品に交換してしっかりと締め付けます。
今回はSOD-1Plusの添加もします。このままですと油量が多くなりすぎるので、添加量分を事前に抜き取っています。
規定量をフィラープラグより充填。
充填後はフィラープラグも新品に交換します。これで圧送交換作業は終わりになります。
テスト走行をして変速などのフィーリングを確認後、もう一度リフトアップしてオイル漏れなどの最終チェック実施。ヒューマンエラーということもありますので、念入りに何度も確認をして完了です。
最後に車両診断機にてショートテスト。フォルトはありません。
走行距離も少なく特に不具合がありませんでしたが、トラブル予防のためにも定期的なオートマフルード交換はオススメです。
ご入庫ありがとうございました。
● 車の修理をしたいけど迷っている方
● どこのお店に依頼していいかわからない方
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遠慮なさらずにお問い合わせください。確かな経験の整備士が適切なアドバイスをいたします。
参考データ・作業内容
ボルボ V60 (FB420)
施工時走行距離: 25,900km
<ATF圧送交換一式>
・ATオイルパンガスケットシーリング交換
・ドレンボルトガスケット交換
・オーバーフロープラグガスケット交換
・フィラープラグガスケット交換
・ATF ワコーズプレミアムスペック 21.3L
■ 今回のご請求額は、117,200 円(税込)となっております。
国産車に限らず輸入車でも対応可能な車種は多々ございます。メルセデスベンツ、BMW、ポルシェなど幅広く対応していますので遠慮なさらずにお問い合わせください。
この記事を書いている人
オートプラネット篠塚真介
埼玉にあるオートプラネットで働くメカニック。
日々、大好きな整備や修理に明け暮れていて、とても充実しています。仕入先でみつけた素敵なクルマや整備・修理の内容を、自分のか細い語彙力で紹介していきます。
何ごとにも探求心のある人に憧れる。