ATF圧送交換のご依頼をいただきました。お車はスズキ バレーノ。走行距離は約11万キロ。
スイフトよりサイズは少し大きめに作られていて移住性はかなり向上しているように感じました。スズキ初のインド製です。
事前に走行テストを済ませた後、診断機をあててエラーチェックを実施。気になるところはありませんのでATF交換作業に進みます。
オイルパンにアクセスしやすいようにアンダーカバーの取り外し。
こちらのお車のオイルパンは縦についていますね、最近はこのようなタイプも多くなってきたように思います。トランスミッションはアイシン製でBMW、ボルボ、プジョーなどにも使用されています。
ドレンボルトを緩めフルードを抜き取ります。かなり黒グロとしていますね、こんなに汚れるの?って思いました。でも逆に言うと内部の汚れをきっちり洗浄しているという証です。
トルコン太郎で圧送交換をする際の比較用にサンプルを採取。
フルードは完全に抜けました。
ドレンボルトガスケットのOリングは新品と交換して取り付けします。
さきほどの縦型オイルパン。10万キロを超えていることですし、できる限り手の届く範囲はキレイにしてみるのはどうですか?と、お客様に提案したところ快く承諾を頂いたので脱着清掃を実施することになりました。
ただオイルパンは再使用不可部品ですから費用の負担も増えますので事前にその旨はお伝えしてあります。
オイルパンを外すとバルブボディが見えてきます、写真では分かりづらいですが表面や各部の隙間にかなり鉄粉が付着していました。
シューッと、パーツクリーナーで徹底的に洗浄します!
左が新品オイルパンで右が外したオイルパンです。こちらは新品に交換。
新品オイルパンにシーリング材を塗布して、
元通りに組み付けます、このシーリング材の量の加減が難しいんですよ。少なすぎても多すぎても弊害をもたらします。写真のようにボルトを締め付け後に、少しシーリング材がはみ出るくらいがベストです。
バレーノとトルコン太郎を接続。
車両と接続には車種専用のアタッチメントを使用します。
抜けた分のフルードを充填します、真っ黒に汚れていますね。
それでは圧送交換を始めます。
1回目ですのでキレイにはなりません。つづいて数回交換を繰り返します。
今回は汚れもひどかったためATFを25リットル使用しています。最後は新油と比較して遜色はないほどキレイになりました。
診断機で温度を確認しながら油量調整をします、バレーノの調整温度は高めでした。
規定温度に達したらオーバーフロープラグを外します、フルードが滴下状態になれば完了です。
ボルトは新しい物に交換します。
専用のアタッチメントを接続解除する際にオイルクーラーOリングも新品に交換。
SOD-1Plusを規定量充填します。
これで作業は終わりです。走行テストを行い不具合が出ていないことを確認。
再度リフトアップをして、部品の取り付けチェックや増し締め、オイル漏れなどの点検をして完了。
最後に診断機で現在の状態をチェックします、結果は問題ありません。
後日お客様よりコメントをいただきました。
——
シフトショックは全域で減り快適です、特に高速追い抜き時のシフトダウンの時間が短縮されより安心して乗れています。
——
シフトショックは全域で減り快適です、特に高速追い抜き時のシフトダウンの時間が短縮されより安心して乗れています。
——
私たちもこのようなコメントをいただいて嬉しい限りです、今後の励みになりますし、ATF交換を検討されている方にとっても大変参考になるのもです。
ご入庫ありがとうございました。
● 車の修理をしたいけど迷っている方
● どこのお店に依頼していいかわからない方
● 初めての問い合わせで迷っている方
遠慮なさらずにお問い合わせください。確かな経験の整備士が適切なアドバイスをいたします。
参考データ・作業内容
スズキ バレーノ (WB42S)
走行距離: 109,800km
<ATF圧送交換一式>
・ATオイルパン本体交換
・ドレンボルト交換
・ドレンボルトガスケット交換
・オーバーフロープラグ交換
・オーバーフロープラグガスケット交換
・オイルクーラーOリング交換
・ATF 25L
・SOD-1Plus
■ 今回のご請求額は、97,600 円(税込)となっております。
国産車に限らず輸入車でも対応可能な車種は多々ございます。メルセデスベンツ、BMW、ポルシェなど幅広く対応していますので遠慮なさらずにお問い合わせください。
この記事を書いている人
オートプラネット篠塚真介
埼玉にあるオートプラネットで働くメカニック。
日々、大好きな整備や修理に明け暮れていて、とても充実しています。仕入先でみつけた素敵なクルマや整備・修理の内容を、自分のか細い語彙力で紹介していきます。
何ごとにも探求心のある人に憧れる。