パジェロV83W
本日はパジェロの入庫なのですが、マニュアル車で「ギアの入りが悪い、もしくはシフトチェンジの際にギヤ鳴りがしている」などの症状で困っていないでしょうか?
ちょうどこのパジェロもリバースギヤとセカンドギヤ(2速)への入りが悪く悩んでいるようです。ディーラーに持ち込んで診てもらったところ、オイルの劣化と言われ交換をしたようですが、以前とさほど変わらずギアの入りは悪いままです。
オーナー様はどうにかならないものかと、しびれを切らして相談をいただきご入庫となりました。
まずは症状の確認をしてみますが、走行距離は31000キロ。幾分クラッチのつながりが上の方ですが、クラッチの残量もしっかりと残っており、滑り気味ということではありません。
クラッチシステムは油圧式ですので、マスターシリンダー、レリーズシリンダーの確認をしますがオイル漏れでも無いようです。念のため充分にエア抜きをしましたが症状は改善されず、オーナー様の申告通りバックとセカンドへの入りが悪いですね。
クラッチとギアチェンジの操作が悪いわけでは無くどこか違うところに問題がありそうです。
ミッション内部の部品等(シンクロ)を疑う前に、まずはもう一度オイル交換から作業をしてみたいと思います。使用するオイルはロイヤルパープルのMAX GEARと万能添加剤SOD1-Plusを組み合わせてみます。
下回りはキレイなまんまですね!ここまでの状態はあまり見かけません。
アンダーカバーを外してオイルを排出します。
ディーラーで交換したばかりという事でしたが、容器でみると意外と汚れていますね。
ですがドレンボルトのマグネットにはこんもりと鉄粉が付いていました。ディーラーでキレイにしているハズなのにまたしてもこんなに出てくるとは!

鉄粉をキレイに取り除いてガスケットを新品に。
そして今回の主役であるロイヤルパープルのマックスギアになります。
SOD1-Plusも同時に添加します。マニュアルトランスミッションには総油量の10%となります。
総油量が3.2リットルですので添加量は320cc。
最初にSOD1-Plusを充填します。
ロイヤルパープルというくらいですからオイルの色もパープルです。流れ出てくるオイルが滴下状態になったら不イラープラグを閉じます。
さっ、これで試運転となりますが、はたして改善されているのでしょうか?僕たち整備士はこのような時が一番ワクワクしますしドキドキするんです。新しく入れたマックスギアとSOD1-Plusをなじませるためしばらく走行をしてきます。
問題のバックギア。すんなりと入るようになりました!何度やってもこちらの言うことをきいてくれます!
そしてセカンドギアへもスムーズにギヤ鳴りもせずにスコーンと気持ちよく入るようになりました。
次の日の朝、冷間時でも確認。しっかりとギア入りは改善しています。
今回はギアの入りが悪いということでしたが、使用するオイルや添加剤によって見違えるような結果となりました。長い間悩んでいたお客様は本当に喜んでくれてますし、僕たちもうれしい限りです。
ご入庫ありがとうございました。

● 車の修理をしたいけど迷っている方
● どこのお店に依頼していいかわからない方
● 初めての問い合わせで迷っている方

経験豊富な整備士が適切なアドバイスをいたします、遠慮なさらずにお問い合わせください。

参考データ・作業内容

ミツビシ パジェロ (V83W)
施工時走行距離: 31,000km

・マニュアルトランスミッションオイル交換
・ASOD1-Plus添加
・ドレンボルトガスケット交換
・フィラープラグガスケット交換

■ 今回のご請求額は、24,500 円(税込)となっております。

国産車に限らず輸入車でも対応可能な車種は多々ございます。メルセデスベンツ、BMW、ポルシェなど幅広く対応していますので遠慮なさらずにお問い合わせください。

この記事を書いている人

オートプラネット篠塚真介

オートプラネット篠塚真介

埼玉にあるオートプラネットで働くメカニック。
日々、大好きな整備や修理に明け暮れていて、とても充実しています。仕入先でみつけた素敵なクルマや整備・修理の内容を、自分のか細い語彙力で紹介していきます。
何ごとにも探求心のある人に憧れる。