オートマチック変速不良で入庫したハイエースバン(KDH200V)。
お客様からの事前問診では、
「メーター内の3速インジケータランプの点灯と3速~4速に変速しない」
ということです。
メーターのインジケータには不可解なランプが点灯しています。
・Pレンジで3速が点灯
・Rレンジで3速が点灯
・Dレンジで3速が点灯
それとイグニッションオフ、キーを抜いても3速が点灯していることを確認。
オートマチック本体内部の機械的な故障ではなさそうです。
訳のわからない症状が出るときは、電源や信号がECUやATコンピュータにたどり着けなかったり、ショートしていることが経験上、結構ありました。コンピュータの基盤にあるコンデンサの液漏れによる不具合もありますが、その前に配線から点検をしてみます。
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が…..あっさり原因を発見。
6回の交換で、その中に含まれる古いATFの割合は0.0039。つまり0.39%。ですが圧送交換で抜きながら新油を入れていくので、必ずしも理論通りとはいきませんが、約99%は新油と入れ替わっていることになります。
これで変速不良を含むATF圧送交換の作業が終わりました。
今回は3速~4速の変速不良の修理・ATF圧送交換を行いました。24万キロということもあり、ATFの汚れ具合や内部の鉄粉量もかなり多かったため修理と同時にATF交換をされてよかった事例となりました。
オートプラネットでは丁寧な整備を心がけておりますので、ひとつひとつの作業に時間がかかっています。急いで作業を行えばヒューマンエラーということも起こりえます。
ミスを無くすためにもATF圧送交換作業の期間は、3日から1週間程度のお時間をいただいております。
● 車の修理をしたいけど迷っている方
● どこのお店に依頼していいかわからない方
● 初めての問い合わせで迷っている方
参考データ・作業内容
トヨタ ハイエースバン (KDH200V)
施工時走行距離: 244000キロ
<AT変速不良修理・ATF圧送交換一式>
・ジャンクションブロック部分コネクタ・リレー端子/洗浄
・ATオイルパンガスケットシーリング
・ATストレーナー交換
・ドレンボルトガスケット交換
・オイルレベルゲージOリング交換
・ATF(アイシン) 30L
この記事を書いている人
オートプラネット篠塚真介
埼玉にあるオートプラネットで働くメカニック。
日々、大好きな整備や修理に明け暮れていて、とても充実しています。仕入先でみつけた素敵なクルマや整備・修理の内容を、自分のか細い語彙力で紹介していきます。
何ごとにも探求心のある人に憧れる。