埼玉県さいたま市からお越しいただきました。フーガハイブリッド(HY51)ATF圧送交換のご依頼です。
現在の走行距離は162000キロ。かなりの距離を走られています。すでにATFの交換時期は過ぎていますので、きれいさっぱり新油と入れ替えを行います!
リフトアップをしてアンダーカバーを外し、オイルパンにアクセスします。
ATFの排出。かなり汚れている様子。
比較用瓶に少し保存しておきます。
ドレンボルトからの排出は終わりましたが、オイルパン内部には残留しているフルードはありますので、こぼさないようにゆっくりと取り外します。
16万キロ走行した内部の状況です。ATFの赤味はなく、チョコレート色です。

こちらがATストレーナーです。メッシュ部分には大量の異物やアルミ片などが確認できます。
このATストレーナーが少し厄介なのです。ATF交換時には当然ストレーナーの交換も視野に入れますよね?ところがこの車はメーカーからのATストレーナー単体供給はないんです…
仕方ありません!今回は念入りに洗浄をして再使用することにします。
※施工時は単体供給ができませんでしたが、現在は弊社から単体供給ができますので施工時に交換が可能です。

入念に洗浄を繰り返し、ここまでキレイになりました。十分ですよね。
バルブボディ下側、見える範囲のみになりますが、できる限り汚れを取り除きます。
ストレーナーの取り付け。

鉄粉級着用のマグネット。すでに飽和状態になっています…
これ以上はキャッチできない状態でした。
鉄粉はすべて除去した状態です。新品のようによみがえりました!
元の位置へセットして、
オイルパンを元通り組み上げます。
オイルクーラーホースに割り込ませて、トルコン太郎を接続。
約4.2リットルほど抜けました。
抜けた分のフルードを充填して圧送交換を始めます。

1回目の交換が終わりました。この時点で、かなりキレイになってきているのがわかるかと思います。
つづけて交換を行います。
圧送交換の流れは一定量の交換後、自動的に10分間のクリーニングが始まります。
クリーニングが終わり、そしてまた圧送交換をします。これを繰り返しながら出来るだけ新油に近い状態になるように持っていきます。
どんどん新油の色味に近づいて来ていますね。

どうでしょうか?これくらいになれば、申し分ありませんね!
圧送交換が終わりましたので油量調整です。油温の実測値を確認しながら作業をすすめます。
規定温度になったらオーバーフロープラグを外し、流れ出てくるフルードが糸状になれば調整完了。
ガスケットはオーバーフロープラグと一体型。新品に交換します。
診断機での結果です、エラーは一つもございません。

今回のお車は162000キロとかなりの距離を走行していたこともあり、内部の汚れ具合も蓄積されていました。これらをキレイに取り除いたこともあり、テスト走行時のフィーリングは見違えるようになりました。

ATFを交換することでシフトショックの改善やトラブルの予防にも繋がります、そして、何より愛車に乗る喜びも大きいものになる事と思います。
ご入庫ありがとうございました。

オートプラネットでは丁寧な整備を心がけておりますので、ひとつひとつの作業に時間がかかっています。急いで作業を行えばヒューマンエラーということも起こりえます。

ミスを無くすためにもATF圧送交換作業の期間は、3日から1週間程度のお時間をいただいております。

どうぞご協力お願いいたします。

● 車の修理をしたいけど迷っている方
● どこのお店に依頼していいかわからない方
● 初めての問い合わせで迷っている方

経験豊富な整備士が適切なアドバイスをいたします、遠慮なさらずにお問い合わせください。

参考データ・作業内容

フーガハイブリッド (HY51)
施工時走行距離: 162000キロ

<ATF圧送交換一式>

・ATオイルパン脱着清掃
・ドレンボルトガスケット交換
・オーバーフロープラグ交換
・ATF 20L

国産車に限らず輸入車でも対応可能な車種は多々ございます。メルセデスベンツ、BMW、ポルシェなど幅広く対応していますので遠慮なさらずにお問い合わせください。

この記事を書いている人

オートプラネット篠塚真介

オートプラネット篠塚真介

埼玉にあるオートプラネットで働くメカニック。
日々、大好きな整備や修理に明け暮れていて、とても充実しています。仕入先でみつけた素敵なクルマや整備・修理の内容を、自分のか細い語彙力で紹介していきます。
何ごとにも探求心のある人に憧れる。