メルセデスベンツ・BクラスのDCTF圧送交換
メルセデスベンツ・BクラスのDCTF圧送交換のご依頼です。

弊社は埼玉ですので関東圏の方からの入庫が多いのですが、今回は大阪のお客様です。遠くからお越しいただきましてありがとうございます。

走行距離は10万キロを超えたところで、現在までの交換履歴はないとの事です。事前の走行テストでは、特に違和感はありませんし、ショートテストでも気になるフォルトは記録されていません。

それではDCTF交換作業に進みます。
まずはリフトアップ。オイル漏れやにじみは無く、コンディションは良好です。

ドレンボルトを外してフルードを排出します。
比較用に少し保存。
ドレンボルトはマグネット付。当然、鉄粉が蓄積されています。
キレイに鉄粉を取り除いてガスケットを新品に交換。

続いてオイルパンを取り外して内部のストレーナーの交換作業です。
ストレーナーに設置されているマグネットの鉄粉は、すでに飽和状態を迎えています。
ストレーナーの新、旧の比較。
ストレーナー内部はかなり汚れており、不純物や遺物でいっぱいです。
新しい物は、気持ちがいいものですね。
キレイに除去した鉄粉吸着用マグネット。
見える範囲になりますがバルブボディ周りも洗浄します。
ストレーナーを設置。
オイルパンもキレイに洗浄してガスケットを新品に。
アルミ製の取付ボルトはすべて交換します。
見た目が良ければ雰囲気も違いますよね。ピカピカに磨いておきます。

外部フィルター。こんなにヨレヨレでした…
ハウジング内にフルードを入れて取り付けます。
専用のSSTを使用してトルコン太郎と接続。
使用するフルードはモチュールDCTFです。
抜けた分のフルードを充填して圧送交換を始めます。

1回目の交換が終了した時点でこの結果です!全量を入れ替えるため、このまま交換を実施して行きたいと思います。
圧送交換の流れは一定量の交換後、自動的に10分間のクリーニングが始まります。
クリーニングが終わり、そしてまた圧送交換をします。これを繰り返しながら出来るだけ新油に近い状態になるように持っていきます。

左が新油、右がトランスミッション内のフルードです。
申し分ありませんね!

トルコン太郎と接続はオイルクーラーの取付部を利用しました。こちらのガスケットは新品に交換。
油量はピッタリと合わせています。

レベルゲージキャップは新品のロックピンを使用して、しっかりとはめ込みます。
交換作業後にはデュアルクラッチの調整を診断機で実施します。アダプションとかキャリブレーションと呼ばれる作業です。
アダプションを行うことで、フィーリングが物凄くよくなり、まるで別物の車になるんです!

テスト走行後には、もう一度、各部の点検。オイル漏れ等はありません。

最後は診断機で車両システムの最終チェック。フォルトは一つもなくコンディションは良好です。
ご入庫ありがとうございました。
オートプラネットでは丁寧な整備を心がけておりますので、ひとつひとつの作業にどうしても時間がかかってしまいます。

急いで作業を行えばヒューマンエラーにもつながりますし、ミスを無くすためにもATF圧送交換作業の期間は、3日から1週間程度のお時間をいただいております。

どうぞご協力お願いいたします。

● 車の修理をしたいけど迷っている方
● どこのお店に依頼していいかわからない方
● 初めての問い合わせで迷っている方

経験豊富な整備士が適切なアドバイスをいたします、遠慮なさらずにお問い合わせください。

参考データ・作業内容

メルセデスベンツ Bクラス (W246)
施工時走行距離: 102,860 キロ

<DCTF圧送交換一式>

・DCTオイルパンガスケット交換
・DCTストレーナー交換
・DCT外部フィルター
・オイルパン固定ボルト交換
・オイルドレンプラグシールリング交換
・オイルクラーラーOリング交換
・レベルゲージロックピン
・ATF(モチュールマルチDCTF)20L
・デュアルクラッチアダプション

■ 今回のご請求額は、151,700 円(税込)となっております。

国産車に限らず輸入車でも対応可能な車種は多々ございます。メルセデスベンツ、BMW、ポルシェなど幅広く対応していますので遠慮なさらずにお問い合わせください。

この記事を書いている人

オートプラネット篠塚真介

オートプラネット篠塚真介

埼玉にあるオートプラネットで働くメカニック。
日々、大好きな整備や修理に明け暮れていて、とても充実しています。仕入先でみつけた素敵なクルマや整備・修理の内容を、自分のか細い語彙力で紹介していきます。
何ごとにも探求心のある人に憧れる。