縦目のメルセデスベンツW111。
トルコン太郎でATF圧送交換のご依頼です。
1964年式のクラシックカー、私は生まれていないので大先輩にあたります。ここまで長い時間が経過した車両をメンテナンスするのは初めての経験で、少しワクワクするのと緊張が半分といったところです。
ご依頼内容はアメリカから輸入した車両で前回のATFやフィルターの交換履歴は不明。現在、変速ショックが大きいのでATFとフィルターを交換してみたいとの事です。
それでは作業を始めたいと思いますが、リフトアップするのも一苦労です。
オイルパンにアクセスできるようにアンダーカバーを外します。
まずはオイルの排出。
圧送交換時に比較できるよう少し保存しておきます。
はじめて見る丸型のATストレーナー。

新旧の比較。
不織布タイプストレーナーの隙間にはビッシリと汚れが蓄積されています。この状態だとオイルを吸い込む量も減少しフィーリング具が悪化するのも当然です。
やっぱり新品は気持ちがいいものですね。
みえる範囲内になりますが、出来る限りキレイに洗浄します。
そして新品のストレーナーを取付。

オイルパンの汚れを洗い流しガスケットを交換して元に戻します。
専用のアタッチメントを使用してトルコン太郎と接続。
抜けた分のオイルを充填して圧送交換を始めます。

圧送交換の流れは一定量の交換後、自動的に10分間のクリーニングが始まります。
クリーニングが終わり、そしてまた圧送交換をします。これを繰り返しながら出来るだけ新油に近い状態になるように持っていきます。

いかがでしょうか?数回の交換を行った結果がこちらです。新油とかわらないレベルまで持っていくことができました。
油量はHOTの位置でピッタリと合わせています。
完全にとはまいりませんが交換後はフィーリングも改善されてスムーズな変速となりました。新車時の状態がどれほどの物か到底知ることはできませんが、この年代のオートマチックってこのくらいの変速フィーリングなのかもしれません。
思い立っても手に入れることが難しい縦目メルセデスベンツW111。少しだけ紹介します。
直列6気筒ガソリンエンジン。この年代で燃料噴射だなんてビックリ。
縦目というだけでクラシックカーだとわかる存在です。
ホワイトリボンタイヤ似合ってます。
レトロフォントエンブレム。
リヤ周りのシルエットも惚れ惚れ。
カブリオレ幌、リヤウィンドウスクリーン。見ているだけでも満足。
ブログの趣旨と異なってしまいますので紹介はここまです。
ご依頼ありがとうございました。

一昔前は「ATFは無交換」と言われていた時期もあり、交換に対する抵抗があるかもしれません。

でもエンジンオイルは定期的に交換されますよね?

ATFも同じオイルですから、車を使用することで劣化もしていきますし、汚れた古いオイルのままだと性能が低下してトラブル発生の原因にもなるため、定期的に交換する必要があるんです。

早めのメンテナンスで愛車をいたわってあげましょう!
ご依頼ありがとうございました。
丁寧な整備を心がけておりますので、ひとつひとつの作業にどうしても時間がかかってしまいます。

急いで作業を行えばヒューマンエラーにもつながりますし、ミスを無くすためにもATF圧送交換作業の期間は、3日から1週間程度のお時間をいただいております。

どうぞご協力お願いいたします。

● 車の修理をしたいけど迷っている方
● どこのお店に依頼していいかわからない方
● 初めての問い合わせで迷っている方

経験豊富な整備士が適切なアドバイスをいたします、遠慮なさらずにお問い合わせください。

参考データ・作業内容

メルセデスベンツ 220SEb (W111)

<トルコン太郎ATF圧送交換一式他>

・ATFストレーナー交換
・オイルパンガスケット交換
・ドレンボルトガスケット交換
・ATF (デキシロンⅡ) 20L

国産車に限らず輸入車でも対応可能な車種は多々ございます。メルセデスベンツ、BMW、ポルシェなど幅広く対応していますので遠慮なさらずにお問い合わせください。