W124ステーションワゴンのATF圧送交換です。W124の所説は多々ありますが、このミディアムクラスは初代Eクラスとも呼ばれています。

今となっては貴重なW124。それに直列6気筒ディーゼルターボ。製造から26年の月日が流れ、約18万キロを走りました。日頃の整備を怠らなければ、いつもまでも乗ることができますね!
ATF圧送交換ができるトルコン太郎について解説したページです。
(弊社運営の別サイトページ)
トルコン太郎について
それではATF交換作業を進めてまいります。
下回りのコンディションは良好。
ドレンを外してオイルを抜き取り。比較用に少し保存しておきます。

トルクコンバーターにもドレンがありましたので、こちらからも排出。
国産車ではこのようにドレンがあるのを見たことがありませんが、メルセデスでは長く乗るための考え方なのでしょうか?
ガスケットを新品に交換して規定トルクで締付ます。
オイルパンを外すと四角い箱のような物が見えます、こちらがATストレーナーです。
新品、旧品ストレーナーの比較です。
不織布タイプのストレーナー。内部のコンディションは酷くヨレヨレになっていました。
新品はこの通り!気持ちがいいですね。
ストレーナーが外れたバルブボディ。可能な限りキレイに洗浄していきます。
新品のストレーナーを取り付け。

オイルパンの底部にはかなりの汚れが蓄積しています…
ガスケットは新品に交換して、
取付ボルトは全部交換。
オイルパンを元に戻します。
専用のアタッチメントを使用してトルコン太郎と接続。
今回使用するのはペトロナスATF500。ペトロナスはマレーシアの国営企業で石油元売りでもあり、厳格な管理下で製造されるオイルはオールドベンツにぴったりです。
このクルマのATF総油量は6リッターですので、全量を抜き取ることができました!
抜けた分のフルードを充填します。

圧送交換の流れは一定量の交換後、自動的に10分間のクリーニングが始まります。
クリーニングが終わり、そしてまた圧送交換をします。これを繰り返しながら出来るだけ新油に近い状態になるように持っていきます。

いかがでしょうか?ほぼ全量を入れ替えることができたので、こんなにキレイです!

SOD1-Plusを規定量添加します。
油量はぴったりと合わせています。
テスト走行を終えて、もう一度リフトアップ。オイルが漏れてないか、部品の取り付け不良がないか等の最終検査を実施。気になる点はございません、これですべての作業が完了です。

そろそろW124もネオクラシックカーの域に入ってくるのではないでしょうか?
革シートのコンディションも良好で、ものすごくきれいに使用されている車両でした。今後このようなクルマの入手も難しくなり、乗りたいと思っても手に入らないこともあります。古いクルマは手間がかかりますが、大切に乗り続けてくださいね。

一昔前は「ATFは無交換」と言われていた時期もあり、交換に対する抵抗があるかもしれません。

でもエンジンオイルは定期的に交換されますよね?

ATFも同じオイルですから、車を使用することで劣化もしていきますし、汚れた古いオイルのままだと性能が低下してトラブル発生の原因にもなるため、定期的に交換する必要があるんです。

早めのメンテナンスで愛車をいたわってあげましょう!
ご依頼ありがとうございました。
丁寧な整備を心がけておりますので、ひとつひとつの作業にどうしても時間がかかってしまいます。

急いで作業を行えばヒューマンエラーにもつながりますし、ミスを無くすためにもATF圧送交換作業の期間は、3日から1週間程度のお時間をいただいております。

どうぞご協力お願いいたします。

● 初めての問い合わせで不安な方
● 車の修理をしたいけど迷っている方
● どこのお店に依頼していいかわからない方

経験豊富な整備士が適切なアドバイスをいたします、遠慮なさらずにお問い合わせください。

参考データ・作業内容

メルセデスベンツ ミディアムクラスワゴン/Eクラスワゴン (W124)
施工時走行距離: 178,000 キロ

<ATF圧送交換一式>

・ATFストレーナー交換
・オイルパンガスケット交換
・ドレンボルトガスケット交換
・トルクコンバータードレンボルトガスケット交換
・オイルパン取付ボルト交換
・ATF (ペトロナス ATF500) 20L
・SOD1-Plus添加

国産車に限らず輸入車でも対応可能な車種は多々ございます。メルセデスベンツ、BMW、ポルシェなど幅広く対応していますので遠慮なさらずにお問い合わせください。